Things @Shigekixs

モノオキ

でもそれだけなの、なんか足りないの

昨日の夢。とあるアーティストの、90年代のマーケティング会議に参加している夢。全然マーケットインの観点なくて、プロダクトアウトの発想でしか曲が出てこない。そのプロダクトはもちろん確かに良いのだが、これどうやって伝えるんだ、で、なんとなく番組タイアップつけるけど以上、で、届かない。届きませんでしたね、で、会議に参加すると、そのアーティストは常にふーんみたいな雰囲気。真面目なんだけど。

いいプロダクトなんだけどね、届きさえすれば100年だって保証できるいいものだし、たしかにちゃんとにやっていれば時代なんてすぐにあとからどうにでもついてくるさってのもわかるんだけどね。あげくの果てにインプットのために留学するとか言うわけですよ。

会議で何度もいうんです。プロダクトいいじゃん、って。いやもちろん良いのだけど、良いプロダクトは他にも超たくさんあって、そことの争い。伝え手たるプラットホーム上の空気にあった感じがないとそもそも受け手に届かないっすよと届け手としての自分はその会議で反論するわけですよ。でも、そこをなんとかするのが届け手の役割でしょう、作り手はいいものを作るだけだよってまた言ってくる。最初からそうじゃんと。時間もかかってもしょうがないとも言うし、だから絶対いいものできるとか言うし。

もちろん届かせる手段はある。そもそも大多数に届いた空前のスーパープロダクトを作り手に経験があったから、そのブランドイメージの維持。でも、作り手本人が実のところそのブランドから少し乖離してるし、そもそも普段のプロダクトもちょっと離れてる。加えてそのスーパープロダクト自体が時代性に強く寄り添ってたから、フローとしても消費終わっちゃってる。普遍性があると言ってもね。

わかる、わかるよ。歌詞に出てくる話題もバリエーションあるし、そこらへんにある言葉だけじゃないし、なんだかんだ締め切り守るし。

そこで目が覚める。

知らず知らずのうちに届け手の仕事を生業にしてきた自分。まあまあそれなりに届かせてきた自負はある2010年代。じゃあ、90年代だったらお前どうしたの?

そして、目覚めたあと、あとからどうにでもついて来たことを証明するような話も聞いた。なるほど。いやもちろんさ、プロダクトアウト/マーケットインの二者択一な話じゃないよ、良質な両方あってだよ。

バランスなのだし、そのバランスを担保するのは矜持だ。それもわかるしそれも意識してやってるし、やってきた。でも、改めて、その夢の中で自分だったらどうしたのだろう。妄想の範囲でしかないのだが、起きてから半日経ってもアタマの片隅でぐるぐるまわってる。ぐーるぐる。